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ラカン精神科学研究所 福岡

福岡の精神分析家 進志崇献 が精神分析的視点で綴っています。人はコンプレックス(無意識)に支配されています。

アダルトビデオ業界の不振の意味(File.272)

こんにちは、精神分析家 進志崇献@福岡です。

進志崇献(しんしそうけん):lacan.msl.f@gmail.com

ラカン精神科学研究所 福岡 公式サイト
http://lacan.agency-inc.com/

相次ぐヒット作の出現で「東宝」過去最高益!と言う見出しが踊った。

・・が、東宝は別格として、総じてコンテンツ業界は不況に喘いでいる。出版業界の問屋は倒産。休刊・廃刊の憂き目にある定期刊行物は後を絶たない。

そもそも、人々の欲望がパソコン画面の中やスマホの液晶の上に表示される映像情報で完結してしまい、わざわざ書店に足を運び紙媒体を購入するに至らないのだ。

アダルトビデオ業界も不振を極めている。ハメ撮りで有名な「カンパニー松尾」さんのAV製作会社HMJM(ハマジム)の所属AV監督の「タートル今田」さんが引退されるとの記事を読んだ。実質、ハマジムの経営不振によるリストラと言う事だった。

私(現在53歳)が学生時代、今から30年以上前に読んだ週刊 プレイボーイの記事にこう言うのがあった。

当時は、インターネットなど存在しておらず「紙媒体での性表現がどこまで許されるか?」がテーマとなっており、今から考えれば隔世の感があるが「女性のヌード写真の陰毛(いわゆるアンダーヘア)の解禁」の是非が議論のテーマになっていた。

もちろん諸外国では、性器がもろに露出している印刷物は大人用としてはOKだったのだが、当時、日本国においては陰毛が露出していただけで「わいせつ物」であり、わいせつ物が存在するだけで「わいせつ物頒布罪」に問われていたのだ。今で言う「幼児ポルノ」的な扱いと言えば解りやすいかもしれない。

この何を持ってして「わいせつ」か?と言うのは今でもたまに裁判沙汰になるのだが。女性器の3Dデータを巡ってわいせつ議論が巻き起こったのが2014年08月の事。

以下ネットから引用

自分の女性器の3Dデータをインターネット上に掲載し、ダウンロードさせたとして、わいせつ電磁的記録媒体頒布容疑で、「ろくでなし子」のペンネームで活動する自称芸術家、五十嵐恵氏(42)が07月12日、警視庁保安課に逮捕された。ろくでなしこ氏は「女性器は手足と一緒」と訴えて容疑を否認していたが、6日後に釈放された。警視庁は「芸術作品になる前のデータで、わいせつ物なのは明らか」として任意で捜査を続ける。

以上ネットから引用

週刊 プレイボーイの誌上で、ある評論家が語っていたのを覚えている。

性的欲望の対象は、ベールがかかっているから価値があるのであって、それが当たり前に露出されると言う事は、そのエロの価値が下がると言うこと。もし、露出がOKになれば「隠されているものを見たい」と言う欲望は満たされるが、結果として、エロのデフレが始まるであろう・・と。

それから30年経って、世界中がインターネット接続された事によって、性の表現もグローバルスタンダード化されてしまって、陰毛どころか性器が露出している事が当たり前となった。

私自身(現在53歳)の話をすれば、成長する過程で、エロ本、ビニ本裏本、アダルトビデオ・・と段階を踏んでエロの洗礼を受けてきて、新しいエロコンテンツが出現する度にコンテンツの消費者となっていたのだが、現在はエロコンテンツを有料で消費する事は無くなった。

いつでも、どこでも、そこにある対象に強い欲望が沸き起こるだろうか?

答えは「NO」である。

吉野家の牛丼はうまい。だが、吉野家の看板をみても走り出して店に駆け込む事はない。いつもの味が、いつもの安価で堪能できる。それは安心感をもたらし、食欲を満たしてくれる存在であるが、強い欲望の対象にはならない。なぜなら、強く欲望しなくても得られるものだからだ。

キーボードを操作する、画面をタップする、それだけで露わになるエロ映像には強い欲望は発生しない。

辛うじて、大好きなAV女優が握手してくれるなら対価を支払ってでも・・と言う欲望が湧き出るかもしれないが。

今や、アダルトビデオはサンプル動画で十分な様な気がする。

もし、疑似恋愛の対象となる様な素敵なビデオ女優が出現して、「愛」と言う名の「握手券」や「総選挙投票」を消費して、自分だけに微笑んでくれる女優さんがいたら・・・ひょっとしたら大枚をつぎ込むかもしれないが・・。

自分だけに微笑んでくれて、万能感を満たしてくれる異性(=そもそも絶対無二の母なのだが)がそうそう出現する筈もなく、ゆらぎの存在である異性を求めるより、スマホの画面のエロ動画を鑑賞し、AKB48のアイドルとゲーム的な疑似恋愛をする方が今の若者の草食系のスタイルに合っているのだろう。

まかり間違って、狂気に走って得体の知れない異性に接近し、できちゃった婚に至っても、父となり母になり、できちゃった子どもに主体を与えて育てていけるのだろうか?妻が子を生み、母になった途端に、夫婦はセックスレスと言うのも普通にある。

困った事に「ベールのかかっていないエロ」は、欲望の対象にはならないのだ。

これが、難題山積の我が国「日本」の実情である。

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