ラカン精神科学研究所 福岡

福岡の精神分析家 進志崇献 が精神分析的視点で綴っています。人はコンプレックス(無意識)に支配されています。

自己愛者の祖母 私のトラウマ(File.191)

こんにちは、精神分析家 進志崇献@福岡です。

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先日「捨てがたき人々(2014年)」と言う映画を観て感想をブログに書いた。

劇中で主人公夫婦の息子が反抗し「お母さん、僕、普通の家に生れて来たかった」「なんで僕産んだと?」「アンタ達の子どもで生れて来たくなかった!」と叫ぶシーンがあった。

そう言えば、40年前の自分も実家でそう言う気持ちを飲み込みながら生活していた記憶がある。

私の自家はナルシシスト(自己愛者)の父方の「祖母」が支配する家で、私の父も母も奴隷化されており、僕ら孫達は家畜的な扱いを受けていた。学校で民主主義とか基本的人権とか習っても、そんな概念は明治生まれの祖母には通用せず「気にいらないなら出ていきなさい」と威嚇・脅迫されていた。

大人になって精神分析の世界を知って、祖母が自己愛者であり、周りの人間を振り回しながら生活していった結果、私の実父は「飲み込まれた人」となり、僕ら孫達は思春期を過ぎたあたりから心的な問題を抱える様になっていったのである。

物心がつく頃になって「自分の家の有様は、他所様とは違った特別な家」と言う事を認識しながらも、生活力のない子どもが家を出ていくわけにもいかず、まるで、表面上は将軍様の言う事に従順なふりをしながらいつかは脱北を企てる北朝鮮人民の様な生活を送っていた。

実家を離れた途端に、思春期の頃に発病した厄介な病気が完治し、二度と再発しなかったり「こんな事だったら、もっと早く実家と距離をとればよかった」と今までの自分の人生を振り返って限りない焦燥感に溺れたりした。

祖母や実父に表面上同調しながら生きてきた私の半生は偽りの人生だったのか?と。

昨今のニュースを振り返っても、むしろ学業優秀であったり、何不自由ない環境で育ったとみられる人が、実は、とんでもない心の闇をかかえ、大事件を起こす事が珍しくない。父親は金融関係にお勤め、父親は小学校教諭、父は弁護士・・秋葉原、相模原、佐世保、ちょっと思い返してもスラスラでてくる。

ひょっとしたら、自己愛者の祖母と飲み込まれた実父の関係が継続している実家での生活がもっと長ければ、私自身も本格的に心を病み、加害者の方にまわっていたかもしれない。

今までの私は死んだ。そう、あの日を境に私は生まれ変わった。

これからは主体を取り戻した私が、私を生きる。

人は何度でも生まれ変わる事ができる。

精神分析とはそう言う世界の話です。


来年も良い年にしましょう。

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