ラカン精神科学研究所 福岡

福岡の精神分析家 進志崇献 が精神分析的視点で綴っています。人はコンプレックス(無意識)に支配されています。

爆泣笑「マダム・フローレンス! 夢見るふたり」の考察 (File.156)

こんにちは、精神分析家 進志崇献@福岡です。

進志崇献(しんしそうけん):lacan.msl.f@gmail.com

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やられました。久しぶりに笑って、泣いて、鼻水まで出てきました。5億点でオ・ス・ス・メです。

映画のストーリや解説は別の映画批評サイトに譲るとして、この映画、実在の人物が主人公「フローレンス・フォスター・ジェンキンス」その人であります。日本で「ジェンキンスさん」と言うと朝鮮動乱時代に北朝鮮に捕虜となって、その後、日本に住むことになったチャールズ・ジェンキンスさんが有名なのだが、フローレンスさんは、後にあの世界的音楽の殿堂ニューヨークのカーネギーホールでコンサートを開いた(1944年10月25日)有名アーティストなのだ。事実、今でもカーネギーホールコンサートのアーカイブの一番人気を誇る。

誰でもささる琴線は異なると思うのだが、カーネギーホールでのコンサートで、「ネコが絞め殺される声みたいだ」「やめろ!」とヤジを飛ばし始めた若い戦争帰還兵に、マリリンモンローみたいなお水のオネェさんが「力の限り歌っているのよ!あんた達そんな事もわからないの!声援を送ることすらできないの!」と罵倒する。まわりも「ブラボー!」「もっと歌って!」と総立ちでフローレンスに声援を送る。なんとも、感情を揺すぶられるシーンだ。

人の些細な失敗をあげつらうキツイ管理社会・空気読めよ社会で拘束感に苛まれている僕らからするとなんともほっとするポイント。安堵する。

しかし、ただ一人、ニューヨーク・ポストの記者だけは「最悪な歌い手」だと罵倒記事を翌日の紙面に掲載する。

物語のラストはどうなるのか?是非、劇場でご覧頂きたい。

史実を検証すると「フローレンス・フォスター・ジェンキンス」さんがカーネギーホールでコンサートを開いたのが1944年10月25日。劇中で、翌1944年10月26日の朝刊の紙面にJAPAN~と言う大見出しの記事がみえる。終戦が1945年08月15日だから、日本からみると敗戦1年前のアメリカのニューヨークでの話と言う事になる。

ちなみに1944年10月25日に日米の戦闘はどういう局面を迎えていたかと言うと、あの有名な「レイテ沖海戦」である。日本海軍の艦隊戦力はこの海戦での敗北を最後に事実上壊滅し、以後大規模かつ組織的活動が不可能となった。

アメリカはカーネギーホールでコンサート。日本は壊滅的打撃。圧倒的な国力の差である。「そりゃ勝てないよな」と納得する。「そもそも、開戦に踏み切ったのが間違いだ」と昨今はテレビの検証番組のテーマに取り上げられる始末。

劇中で、夫のシンクレアは徹底的にフローレンスをサポートする。あらん限りの手段を使い、妻を支えるのだ。端から見れば「裸の王様」ならぬ「裸の女王様」で確かに滑稽なのだ。伴奏ピアニストも一蓮托生状態。

しかしだ「人を愛する事はこう言う事」なのだと納得させられた。損得も見栄もハッタリもすべては愛する人の為。

なにもかも数値的な評価で合理主義に基づいて切り捨てられる国。アメリカとはそう言う印象の国だが、こう言う人情映画を見せられると人間とは面倒だが、ステキな生き物だなと再認識させられる。

愛ある人生か?愛のない人生か?

劇中でシンクレアはフローレンスに対して終始「オールOK」で望む。人の無限の可能性は「オールOK」で開くのだなと納得した。子育ては「オールOK」でお願いします。

母が子どもに注ぐのも「無限の愛」「オールOK」に他ならない。

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