ラカン精神科学研究所 福岡

福岡の精神分析家 進志崇献 が精神分析的視点で綴っています。人はコンプレックス(無意識)に支配されています。

カストロ議長逝く 精神分析的考察 (File.144)

こんにちは、精神分析家 進志崇献@福岡です。

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また1つの時代が終焉を迎えた。

キューバ共和国カストロ議長が2016年11月25日亡くなった。90歳だった。

1945年の大東亜戦争終戦から始まった冷戦。世界は二分され、アメリカ側につくか?ソビエト連邦側につくか?二大強国の陣取り合戦で、アメリカ合衆国フロリダ州の僅か145km先のカリブ海に「社会主義国」が樹立するなんてアメリカにとっては正に目の上のたんこぶとも言う存在がキューバ共和国なのだ。

今、53歳の私がキューバ共和国に関する情報を脳内検索すると、キューバ革命(1959年)によって樹立。革命の主役は「カストロ」と「チェ・ゲバラ」。革命当時のアメリカ大統領はアイゼンハワー。核戦争スレスレだったキューバ危機に対峙したのはかのJFK:ジョン・F・ケネディ大統領。

キューバ危機とは、1962年10月から11月にかけてキューバに核ミサイル基地の建設が明らかになったことからアメリカ合衆国カリブ海で海上封鎖を実施し、アメリカ合衆国ソビエト連邦とが対立して緊張が高まり、全面核戦争寸前まで達した危機的な状況のこと

1959年と言えば昭和34年。戦争が終わって15年。東京オリンピック開催の5年前で、まだまだ日本経済は復興途中だった。

チェ・ゲバラはベレー帽に★のマークのオジサンのイラストと言えばイメージできる人が多いかもしれない。

この時代、アメリカ vs キューバ vs ソビエト連邦・・更に、全世界を巻き込んだ外交闘争は、ワクワクドキドキする。役者は、ケネディ大統領、フルシチョフ首相、カストロ議長、ゲバラ、・・関連書籍も山ほどある。

ケネディ大統領に関しては落合信彦氏の著作ゲバラに関しては「チェ・ゲバラの遥かな旅 (集英社文庫) 」戸井十月さんの著作が記憶に残っている。関連映画で言えば、以前、このブログでも紹介した映画「モーターサイクル・ダイアリーズ(2004年)」が青春期のゲバラの様子を描写している。ちょっと検索すればゲバラ関連の動画は山ほどでてくる。

国交断絶状態であったアメリカとキューバも昨年2015年7月20日に国交の正常化(キューバの雪解け)が実現しており、カストロさんはそう言う時代を見届けてゲバラのもとへ逝ったのだろう。

かのジョン・レノンが「世界で一番かっこいい男」と評した「チェ・ゲバラ」。

アルゼンチンの裕福な医者の息子と生まれるも、2歳の時に重い喘息を発症し持病化する。ボリビアでゲリラ活動中(銃殺刑)された。39歳没。

精神分析の世界では喘息は母への叫びと呼ばれる。幼少の頃、なんらかの原因や事情で母が子どもの世話ができず、子どもが見捨てられた様な状況に陥った時、母への訴えが行動で表現できず、身体に表象化した状態が「喘息」であると・・・。

幼き日のゲバラと実母の関係性がどうであったか?私は知るよしもないのだが・・各資料を当たってみても、ゲバラの母はセリアと言う名前で、無神論者で、比較的リベラルな思想の持ち主と言う事しか書いていない。ただ1つ母子関係を物語るエピソードを見つけた。以下はゲバラが母を評している一文。

「わたしたちは、ふつう一般の中流家庭の教育様式をうけていた。とくに母親の主張によれば、価値ある人間はみな勉強しなければならぬ、ということだった。そして父親は、子供たちがみな勉強することに全面的に賛成であった。勉強ということについていえば、ゲバラ家においては、大学を卒業することが子供たちの義務であった。三男のファン・マルティンを除いて、あとの四人は男も女もすべて大学を出たが、これは母親の主張によるところが多い。わたしの母親は、どの母親でもするように、一生懸命やってくれたけれども、たしかに彼女はなにか特別だった、とおもっている。どう特別だったかについては、話したくない」

この、なにか特別だったという表現は、かなりデリケートな響きをおびており、必ずしも母親に対する賛美とはいえない。

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