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ラカン精神科学研究所 福岡

福岡の精神分析家 進志崇献 が精神分析的視点で綴っています。人はコンプレックス(無意識)に支配されています。

車もバイクも面倒くさい(File.112)

こんにちは、精神分析家 進志崇献@福岡です。

進志崇献(しんしそうけん):lacan.msl.f@gmail.com

昨今「若者のバイク離れ・車離れ」がさけばれて久しい。なぜに、そうなったのか?私なりに考察した。

ラカン精神科学研究所 福岡 公式サイト
http://lacan.agency-inc.com/

久しぶりに近所のバイク屋さんに行ってみた。バイク屋の大将(オーナー)は相変わらずだが、店にはってあるRZ250のポスターは色あせている。

学生時代の事を思い出してみる。

日本では1980年台にバイクブームがあり、街中にバイクがはびこって、週末になるとレーサーまがいのバイクの集団が国道のアチコチに散見されると言う状況だった。

マンモス大学の駐車場には、発売直後のニューマシンが必ず駐車しており、新車展示会さながらであった。

「最盛期のバイクの販売台数が320万台(1982年?)。現在は1/8の40万台弱」と大将が嘆いていた。

---福岡市の生活環境を調べてみた。---

福岡市の人口は、国内第4位の人口規模。人口成長率では、全国第1位。

1980年:108万人、2016年:153万人。141%増である。人口減少に苦しむ自治体が多いのにもかかわらず、福岡市の場合は2030年まで人口が増え続けると予想するむきもある。更に、福岡市の場合、若者人口率が高いのが特徴で、バイクやスポーツカーの愛用者が増えてもおかしくない、いや、増えそうな感じなのだが・・。

私の感覚で言うと、都心部バイクを停める場所がないのが痛い。その昔は、天神だろうが博多駅だろうが、適当なところにバイクを停めても駐車違反の摘発を受けた事がなかったのだが現在は、ちょっと目を離したスキに即駐禁の切符を切られるそうだ。現在は放置駐車違反から駐停車違反まで1万円から6千円の反則金が課せられ、違反点数も1点から3点も加点される・・「ひえー。ガソリン何回満タンにできるん?」点数も厳しい。

そもそも駐車が厳しくなったのは、ネットの記述によると・・

日本では2006年6月の道路交通法の改正によって、違法駐車対策の強化のため、放置違反金制度の新設、放置車両確認事務等の違法駐車対策の推進を図るための規定が整備された。

さらに調べると・・・。

福岡市自転車の放置防止に関する条例は昭和60年4月1日に施行されています。昭和60年は1985年ですね。どうやら、この1985年がターニングポイントのようだ。

放置自転車の撤去が開始される。指定場所への駐輪の指導が始まる。バイクだけがお目こぼしになる筈もなく、二輪車に対しも駐車取り締まりが開始される。かといって、都心部バイクの駐車場所が設置建設される事はなく・・・。停める場所がない、バイクは使い勝手がわるい面倒な乗り物になっていくのであった。

せっかく、渋滞の自動車の脇をすり抜けて素早く目的地についても、停める場所がない。駐禁覚悟で停めたら、罰金6千円。これなら、自転車で行った方がマシ。

Google地図でみてみると「福岡市東区役所から福岡市中央区役所まで」4.3kmの移動で徒歩で54分。地下鉄利用で20分。乗用車で14分。・・と表示される。私の感覚では自転車は徒歩の約半分の時間で移動できるので、停める場所をさほど気にせず27分で移動できる事になる。もちろん他にお金はかからない。

運賃不要で、さほど駐車コストを気にせず軽快に移動できる。自転車が増える筈だ。最近では5万円も出せば、車重が10キロ位の軽快なクロスバイク(自転車)を購入する事ができる。圧倒的な利便性と低コストである。

都心部の駐車環境の変化により若者の交通手段はバイクから自転車に変わったと言っていいだろう。5万で買える自転車で移動できるのに、わざわざバイクで移動して駐車スペースがなくて6千円の罰金払うのは馬鹿らしい。郡部で生活しているのならまだしも、福岡市内の移動なら自転車でじゅうぶんなのである。

---経済状態の変化---

1980年代はいわゆるバブル経済下で、給料も物価も一様に上がって行くのが当たり前の世界であった。

当時の耐久消費財(自動車、家電製品、パソコン)はどんどん新製品が登場し、どんどん値段も上がっていってた。ところがである、当時は、好景気の真っ只中、誰もリストラされるなんてこれポッチも思ってないし、毎年給料が上がると信じて疑ってない時代なので、例え自己資金がなくても「300万円?月々5万円の60回払いでいいじゃん。無金利ローンよろしく!」と言うのが普通であった。会社勤めしていれば、保証人も担保もなく、即かっこいい新車のオーナーになれた。

たしか、1981年に発売されたHONDA CBX400Fは48馬力で48万円だった。「1馬力1万円時代到来!」とバイク雑誌に掲載されていたのを覚えている。諸経費いれても50万円強でCBX400Fに乗れた時代。長期ローンを組めばあっと言う間に新車オーナーである。今、HONDAのサイトをみてみるとHONDA CB400SFが76万円だそうだ。若者の収入は下がっているのに、バイクの値段は高値高騰。

今の若者が、借金をして80万の金を用意するのと、バブル期の若者が50万の金を用意してHONDAの400CCのバイクに乗る重みは全然違う。正社員になるのも大変で、派遣社員で働いていたら、数ヶ月先の自分の収入や生活環境がどうなっているのかもわからない。家賃や光熱費支払った残りで食費をやりくりして・・とてもローンを組んで何か買おうとは思わない。だから、車やバイクはどうでもいいアイテムになってしまったのだ。強いて言えば夢の中の憧れ。

---若者意識の変化---

先日「何者」と言う映画を鑑賞の後、ラジオで宇多丸師匠の映画解説を聴いていた時に「マウンティング」と言う言葉を初めて知った。「マウンティング」とは、対人関係の上下関係を位置づけをする事らしい。昔ふうの表現だと「他人様を値踏みする事」と言っていいだろうか?

ここでよく引き合いに出されるのが、トヨタの名コピー「いつかはクラウン」である。

昔のトヨタ車のラインナップヒラルキーを言えば。

スターレット:新入社員(学生時代から)
カローラ:ヒラ社員
コロナ・カリーナ・セリカ:主任
カムリ:課長代理
マークⅡ・クレスタ・チェイサー:課長
クラウン:部長
・・・・
と言う序列があって、社会的な立場や役職によって乗ってる車は決まっていて、社内でも出世して役員一歩手前の部長になったら乗る車が「クラウン」であった。だからこそ「いつかはクラウン」と言うのは日本社会で暮らしている人々の胸に響いたのである。

こんな調子だから、昔の若者は、趣味性の強いバイクのメーカーや車種に大いに拘った。自分の気に入らないバイクを指差して「こんなバイクに乗るくらいなら死んだほうがマシ」と言い切る奴は普通にいた。それは、女性がスカートの丈や、アウターの色や、ブランドに拘って「この服じゃないと恥ずかしくて天神に行けないわ」と思っている事と一緒で、ファッションに他ならなかったし、自分で自分をマウンティングしていたのだった。つまりバイク選びで自分の社会的位置づけをしていたのだ。

ところがである。バイクブームの頃は誰でもバイクに乗っているのが普通で、バイク選びはバイクを核とした関係性の上でこそ拘って意味があるもの。周りにバイクに乗っている人間がいなければ、バイク選びにおける自己マウンティング作業をする必要はない。

私の欲望は他者の欲望。

周りにバイクユーザーがいない。バイクコミュニティがない。駐車が面倒なバイクより、自転車にしておこう。雨が降ったら家の車で送ってもらればいい。・・となるのである。

最近は、上下関係が面倒だからと、珍走団も流行らないらしい。最近のトレンドはゲリラばくおん!!族ですか?

---恋愛意識の変化---

昔「デートカー」なる言葉があった。若者が好む車で、かつ、若者の交際相手も誇らしく同乗できる車。ネット検索すると「ソアラ」「シルビア」「プレリュード」を御三家とする記述があった。女の子を口説くには「ドライブいかない?」と言うのが常套句で、女の子もそれなりに車の名前は知っていて「プレリュードなら付き合ってあげる」なんて言うやり取りもあったりした。

ところがである、現在の若者事情は、そもそも車の所有率が激減しているそうだ。2014年のデータで、全免許所持者の73%が車を保有しているのだが、これが20代から30代の独身者に限ってデータをはじくと保有率が20%に落ち込む。

以前は車を媒介にした男女の交流があったのだが、現在、車は保有するだけでも出費がかさみ「悪者扱い」される事が多いらしい。「そんなお金があるのなら、もっと他に楽しいデートをするのに使いましょうよ」「2人の将来の為に貯蓄しましょうよ」と言う事だ。
残念ながら「デートカー」は消滅。どうしても車で遠征デートならレンタカーで十分。昨今、バイクに湯水の如くお金をつぎ込む男が異性に持てそうなイメージが湧いてこない。


---時代---

ある日突然、排ガス規制の強化によって2ストロークエンジンのバイクが消滅した。車の世界では、ハイブリッドカー電気自動車、更には自動運転の車まで走り出そうとしている。「時代とは有無を言わさず劇的に変化していくものだな」と今更ながら感じる。

今や日本国内で二輪車の生産拠点は熊本ホンダ工場のみ。

地産地消が経済の理にかなっているのならば、経済発展途中の国で需要がある地域に向けてバイクは生産され、その中から日本の消費者に受け入れられそうな品質のバイクが国内に輸入される状態(時代)が続く筈だ。

もう、16歳になったら原チャの免許を試験場に取りに行くと言う青春の通過儀礼的イベントも消滅してしまうのだろう。みごとに「バイク3ない運動」の成果が結実して大変おめでたい事かもしれない。今時、Youtubeの事故動画をみたらむしろ「バイクは危険」と認識して、リスク回避の為に忌み嫌う方が正解かもしれない。バイクにも乗らない、クルマにも乗らない、家でパソコンの方が安全だ。

最新のニュースでは

トヨタ、EV量産化へ=20年めど、環境規制に対応

時事通信 11/7(月) 19:51配信

トヨタ自動車が、2020年をめどに電気自動車(EV)の量産体制を整える方向で検討に入ったことが7日、分かった。世界各国で強化される環境規制に対応するためで、年明けにも社内組織を立ち上げて開発を加速する。これまでトヨタハイブリッド車(HV)や燃料電池車(FCV)を中心にエコカー開発を進めてきたが、今後はEVも含め品ぞろえを拡充する。

以上ネットの引用

・・と言うことは、バイクの世界も否応なしにEVバイク時代に突入か?。

最後に残された文化は「バイクで旅」くらいだろうか?「可愛い子には旅をさせよ」

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