日英経済再興「鎖国」の考察(File.110)
こんにちは、精神分析家 進志崇献@福岡です。
進志崇献(しんしそうけん):lacan.msl.f@gmail.com
来春から出回る英の新硬貨、大半の自販機で使えず 形や重さが変化。
国民投票でEU離脱を英国民は支持した。今、日本の経済復興を考察する。
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あるバラエティ番組で「日本の景気をよくするにはどうするか?」と言う話がテーマになっていた。昨今は、政治問題や経済問題までバラエティのテーマになる。そこで経済復興の手段の1つとして取り上げられたのが「鎖国」。
以前、私の地元のローカル経済誌に日本と英国、福岡市とロンドンはよく似ていると言う記事があった。なるほど、どちらも大陸からは海を隔てた歴史ある島国で、ロイヤルファミリーと皇室。産業革命発祥の国と、戦後高度経済成長を成し遂げ一世を風靡した国である。で、英国はかつては英国病と言われた製造業経済不振を経験したし、現在の日本も長期不況の中で脱デフレ化を目指し、もがいているところである。
英国は北海油田の原油に増産し成功し英国病を脱したものの、現在は、中国からの投資に頼って「英国病」の再発防止に取り組んでいるとの事。EU離脱に傾いたのはやはり「移民問題」だ。安い労働力で働く移民の流入は、英在国民から雇用を奪い取る。
経済のグローバル化によって、製造業の生産拠点が流動化しているのは周知の事実。英国-米国-日本-韓国-中国-インド-ベトナム-タイ-ブラジル、人件費の安いところを目指して移動していく。そのうち360度、一周するのではないかと思うくらい。
私自身も、以前、食品工場の管理部門で働いていた事があるので、人件費集約産業(工場)の経済効果は理解している。地方自治体が我田引水の為に工場誘致に走るのはその為だ。
日銀の黒田総裁が異次元金融緩和で経済の脱デフレ化(年率2%)を目指したもののあえなく頓挫、アベノミクスもマイナス金利と財政出動だけでは経済のインフレ化は難しかったと言う事。今のままでは、とても「消費税を10%に増税します」なんて言えない=社会保障の財源はありませんと言う事だ。
経済の基本は、働いて付加価値を作って得たお金を分配して、みんなが幸福になりましょうと言う事だと理解しているのだが、日本のお家芸であった製造業がピンチとなって久しい。製造業の空洞化=雇用のピンチ=経済のピンチである。
経営者は口を揃えて「人件費が高い」と言い、国内工場を中国へ移設。「超円高」1ドル80円がこれを後押しした。ドル建てで経済活動をすると、80円で1ドルのものが買えるならそりゃ輸入が進むし、1ドルで商品を売って120円もらえるなら、輸出が増える。
ところがである、製造業(工場)は労働力集約産業であって雇用の維持にはなくてはならのに、それが国内から流出してしまっては、日本国内の労働者の賃金が減ってしまって、消費マインドが落ち込み、デフレ(物価下落)になるのは当たり前ではないか?自分がいつリストラされるかわからないのに放蕩できるわけがない。
上記の様なわかりきったデフレシステムの呪縛から日本経済を解放するには「経済を内需だけでまわしましょう」と言う「鎖国論」が出てくるのも一定の理があるのである。
これを更に推し進めると社会保障優先の社会主義国化になるのだが。
雇用は増えないのに、毎年、確実に、高齢化と医療費・年金の支払いは増えていくのだ。収入が増えないのに、借金だけは毎年確実に増えていく家計なのに、更に借金する気になりますか?私の様な、50代の世代は、バブル崩壊を経験しているので、昔の様に長期ローンで高額な耐久消費財を購入する事に相当抵抗を感じる。
もう土地神話もインフレ神話もない。
マイナス金利と国債発行と言う騙し騙しの経済政策を続けるしかないのであろうか?国債は国民の借金。国債が問題なのは、借金して放蕩した人間(世代)は死んでしまった後は「後は野となれ山となれ」なのだが、金利を含めた返済は次世代に引き継がれるのだ(この場合、親の借金の相続放棄はできない)。
経済がインフレしている時は、過去の借金は相対的に軽くなるだが・・デフレに於いては逆に重くなる。
異次元経済緩和の黒田バズーカでもインフレ化はできず、一部の好調な企業の内部保留が問題になる昨今。
政府は相当な覚悟で、国民が慌てて株や土地に投機を始めるような経済施策を実行しないと「国民の欲望」に火をつけるのは無理だと思います。
それとも米国の様に、他国で戦争でも引き起こしますか?
「私の欲望は他者の欲望」とフランスの精神分析家 ジャック・ラカンはいいました。
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