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ラカン精神科学研究所 福岡

福岡の精神分析家 進志崇献 が精神分析的視点で綴っています。人はコンプレックス(無意識)に支配されています。

青春の門(1981年) 育児のセラピー(File.105)

こんにちは、精神分析家 進志崇献@福岡です。

進志崇献(しんしそうけん):lacan.msl.f@gmail.com

青春の門をくぐる」今でも、通過儀礼の事を普通にそう表現します。五木寛之の名作「青春の門(1981年)」を紹介します。

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http://lacan.agency-inc.com/

今から自分が書くことがどれだけ他人に伝わるかわかりませんが、是非若い方に観ていただきたいと思う作品。

炭鉱の町、田川で生まれ、飯塚(銘菓ひよこ誕生の町)で成長する伊吹信介(佐藤浩市)を中心とする伊吹一家(父重蔵:菅原文太、母タエ:松坂慶子)の物語。

調べてみるとビックリ。「64-ロクヨン(2016年)」の主演:三上義信役の佐藤浩市さんの映画デビュー作が35年前の本作品。佐藤浩市さんはすでに2013年に亡くなられた三國連太郎さんの息子なのだが、幼少時代に、父の三國が家出(その後離婚。三國は後に別の女性と再婚)し、母に育てられたため、三國連太郎さんとの間に確執があった事が広く知られている。撮影当時、佐藤浩市さんは20歳であった。

佐藤浩市さん自身も離婚・再婚し前妻と現在の妻との間にそれぞれ1児ずつもうけていて、実父の生き方を嫌悪しながらも、しっかり、実父をコピーしたかの人生を歩む(父のシナリオ)因果な精神構造を持った人だと思う。

映画の評価は他者に譲ります。

松坂慶子の養育態度

戦後の混乱期、物資の不足する中で、炭鉱住宅で「母ひとり子ひとり」の母子家庭なのですが、母:松坂慶子は重労働に耐えながら、息子:佐藤浩市に愛情を注ぎます。父:菅原文太は既に他界していて、本来は父が教える筈の「社会性」も母:松坂慶子が時に厳しく説きます。代理父として飯塚のヤクザの親分さん:若山富三郎がおられたので、後ろ盾と経済面の支援があり、息子:佐藤浩市は社会性を獲得していきます。

性的精神面発達段階の描写

子どもの頃のお医者さんごっこ。思春期の自慰行為(オナニー)の始まり。異性への興味(女教師のセックスシーンの目撃)、幼馴染:杉田かおるとの初体験・・と一通りの段階が描写されています。

子どもを取り巻く社会環境

戦争中は軍部支配。終戦後の混乱。経済復興期の社会状況がよく描かれていて、物語に引き込まれていく。物語の終盤、佐藤浩市の幼馴染の杉田かおるは小倉の歓楽街でキャバレーのホステスをしているのだが、そうだよな、そうなるよな・・と嫌味なく納得させられる。炭鉱町の朝鮮人労働者差別の状況もかいまみれる。子どもは、差別したり、差別されたりしながらもそれなりに社会性やルール、昔風にいえば「仁義」「義理人情」を学んでいくのだ。

しかし、今や当たり前の社会問題になっている「陰湿ないじめ」はいつの時代から跋扈しだしたのか?物質的な欲求が満たされたら、今度は精神的なストレスが表象し、強いものが弱いものに圧力をかける。有利な者が不利な者を排斥する。劇中、松坂慶子は息子に対して「大勢で一人に喧嘩をしかけるなんて、そんな恥ずかしい子どもに育てた覚えはない」「お父さんに顔向けできない」と息子に激怒するシーンが有る。やはり、昔の親は偉かったと言う事か。

子ども社会は、親社会の鏡とはよく言ったものだ。

母:松坂慶子が吐血し死亡。佐藤浩市が上京を決意し、オートバイにまたがって走り去るシーンで「完」なのだが、愛と青春の旅立ちの佐藤浩市の前途にはどんな出会いと苦難が待ち構えているのだろうとワクワク感が頭をもたげる。で、自作の「青春の門 自立篇(1982年)」につながっていく。

青春の門(1981年)」オ・ス・ス・メです。

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