事故動画と情報化社会の考察(File.059)
こんにちは、精神分析家 進志崇献@福岡です。
進志崇献(しんしそうけん):lacan.msl.f@gmail.com
昨今は神戸で、白バイに追われた逃走バイクが電柱を支えるワイヤーに衝突して、バイクを運転していた人の半身が切断され、山陽電鉄の軌道に投げ出されると言うショッキングな事故がありました。
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最近はドライブレコーダーとインターネットの普及で、世界中から交通事故動画がネット上に投稿されるようになりました。
なだたるスーパーカーが大破した無残な姿から、発展途上国の雑踏の中で起こった接触事故、多重事故から単独事故まで様々な悲惨な事故をチェックする事ができる。思わず「わぁーわぁーあー」と声を上あげてしまう動画が際限なく出て来る。
圧巻なのは高速道路で車がごろごろ回転し同乗者が車外に放り出される動画。映画でもないし、もちろんCGでもない、アクションスタントでもない、リアルの恐怖がそこにある。
ドンガラガッシャン!と言う派手な音入りで何もかも木っ端微塵になり、事故後は虚しくホーンがなり続けるか、カースレテレオからのポップな音楽がなり続けたりする。
キンタマが縮み上がるようなカタルシスである。
いくら気を付けていても容赦なくトラックが回転しながら押し寄せてくる。もう、ペチャンコにされる。日頃の行いも関係なしに一網打尽にペチャンコ。
ここで、問題になるのは、こう言う動画を普通にみれる状況で、果たして趣味で公道を走ろうと言う気分になるだろうか?と言う疑問である。ひょっとすると、若者の車離れはこういう動画をみて危ないと感じる事があるからではなかろうか?と・・・
現実にはそれ以前に世の中の状況が若者をバイクから遠ざけている諸事情があるようだ。少子高齢化。都心の駐車場不足。若者気質の変化。音楽CDも漫画コミックスも車もバイクも売れない。若者消費不況。
多分、こう言うジャンルは「運転心理学」と言うジャンルに入るのだろう。
私の住む福岡県ではバブル時代は年間交通事故死亡者数が長らく300人を越えている時代が長く続いた。当時、冗談交じりに「宝くじが当たるより、交通事故にあって死んじゃう確率の方が高い」と言った会話を交わしていた。
それでも、日常の足として車やバイクを利用出来たのは何の根拠も無く「自分は気をつけているから大丈夫」と言う自信が自分を支えていた。
時折、その自信が揺らぐのは自分より能力が高いと思われる人が不慮の事故で亡くなった時。ノリックこと阿部典史さん(バイクレーサー)が2007年10月7日、配送ルートを間違ってUターンしたコンビニトラックと激突。32歳で亡くなった。ノリックはヤマハ・TMAX(大型スクーター)を運転中だった。
事故の報せをきいた時は「まさか」と思うものの、そんな事があるのかと現実を受け入れられないまま、終わらない日常が続くのだ。
ホンダとヤマハの提携話が現実化するなど、業界は相変わらず苦境の様だ。
僕たちの時代。16歳になって免許を取得する事を通過儀礼としていたバイク文化は既に廃れてしまった様だ。
何もかも、スマホとVRゲームの中で完結する世の中のありさまが、我々の精神のあり方にどの様な影響を及ぼすのか注視していきたい。
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