ラカン精神科学研究所 福岡

福岡の精神分析家 進志崇献 が精神分析的視点で綴っています。人はコンプレックス(無意識)に支配されています。

映画「怒り」の精神分析(File.056 )

こんにちは、精神分析家 進志崇献@福岡です。

進志崇献(しんしそうけん):lacan.msl.f@gmail.com

映画「怒り」これは深い映画です。

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監督を務めるのは、『許されざる者』『フラガール』などを手掛けた李相日。2010年の『悪人』に続き2度目となる吉田修一とのタッグに加えて、渡辺謙森山未來松山ケンイチ綾野剛など、日本映画界を代表するオールスターキャストが結集します。

これは期待できるぞと思いながらも敢えて予備知識を入手せず、先入観なしに観ました。
こ・れ・は、

未解決の「世田谷一家殺害」と「リンゼイ・アン・ホーカーさん殺害事件」の市橋達也受刑囚の逃亡劇を下敷きにしているとすぐにわかりました。

市橋達也 リンゼイ・ホーカーさん強姦殺害逃亡事件 月刊精神分析2012年12月号

http://agency-inc.com/ichihashi-tatsuya/

参考:「逮捕されるまで 空白の2年7カ月の記録」市橋達也

市橋君は、北は青森から南は沖縄オーハ島まで逃げ回り、整形手術をして顔を変えています。一部、ワイドショーでは新宿2丁目で目撃されたとされ、同性愛者に対して体を売っているとの偏向報道がされた経緯があります。

映画「怒り」ではこの部分が物語に取り込まれ、妻夫木聡綾野剛の同性愛が描かれています。で、綾野剛が身元のわからない、殺人犯かもしれないという疑惑がかけられる構成となっています。

新宿歌舞伎町でヘルス嬢をして沖縄連れ戻された愛子と流れ者の松山ケンイチができちゃいます。松山ケンイチも身元不明で殺人犯の容疑者。

内地から沖縄に母子でやってきた広瀬ズズ。スズが沖縄の離島で偶然であった田中(森山未來)。田中も流れ者なので殺人犯の容疑者。

構成上、3人の容疑者には接点がないまま、各々のストーリーが進んでいく。

ストーリのあらを探せば色々あるのですが、この映画で訴えているのは「疑うこと」「信じること」表裏一体の人間の思い・・・あなたなら信じられる?と問いかけてきます。

僕は、学問上の性倒錯者についての知識はあります。この映画に登場する同性愛は「ホモ」の方で、男性としての主体はそのままに、同性を対象として、対象の中に無意識に異性を求めると言うパターンです。劇中では妻夫木聡がホモで、綾野剛の中に異性を感じると言う形式だと思います。

有名俳優が銀幕の上で同性愛・・・見応えありました。^^;

いやぁー綾野剛さんは悪徳刑事役もできるし、ホモが性愛の対象とする・・なよっとした感じの人も演じる事もできるし、本当にすごいと思います。

で、題名にもなっている「怒り」についてはまた後日語ります。今日の観た初見の感想をとりあえず上げさせてもらいます。

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