ラカン精神科学研究所 福岡

福岡の精神分析家 進志崇献 が精神分析的視点で綴っています。人はコンプレックス(無意識)に支配されています。

映画「モーターサイクル・ダイアリーズ(2004年)」の精神分析的考察(旅の意味)(File.031)

こんにちは、精神分析家 進志崇献@福岡です。

みなさんは、キューバ革命(1959年)を成し遂げたチェ・ゲバラと言う人を知っていますか?

進志崇献(しんしそうけん): lacan.msl.f@gmail.com

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Amazonプライムビデオのお陰で、見逃していた過去作が手軽にチェック出来るようになった。隙間時間でチェックしていくのもなかなか大変ですが、今回、取り上げるのは・・。

モーターサイクル・ダイアリーズ(2004年)」です。この映画、簡単に言うと、後にキューバ革命を成し遂げたチェ・ゲバラの青年時代の旅行記を映画化した作品です。ノートン500で南米の悪路を物ともせずぶっ飛ばす兄貴がかっこいい!

以下ウィキペディアから引用

ブエノスアイレス大学で医学を学ぶ。在学中の1951年(22歳の時)に年上の友人のアルベルト・グラナードとともにオートバイ南アメリカをまわる放浪旅行を経験した。旅の過程で、チリの最下層の鉱山労働者やペルーのハンセン病患者らとの出会いなど、当時比較的裕福であったアルゼンチン以外の南米各地の状況を見聞するほか、ホセ・カルロス・マリアテギの著書に影響を受けマルクス主義に共感を示すようになった(このことは著作『モーターサイクル南米旅行日記』に記され、後にこれを原作として映画『モーターサイクル・ダイアリーズ』も制作された)。

以上ウィキペディアから引用

細かな事をここに書き出すと際限がないので、Google検索で「キューバ革命」「チェ・ゲバラ」「カストロ」「キューバ危機」などの基礎知識をゲットして欲しい。ジョン・レノンには「世界で一番格好良い男」と評された。

参考書籍としては「チェ・ゲバラの遥かな旅 (2006年、集英社文庫)」 著:戸井十月を推薦します。

アルゼンチンのわりかし裕福な家に生まれたゲバラであったが、幼少の頃から「重度の喘息」に苦しめられる。ブエノスアイレス大学で医学を学ぶゲバラであったが、22歳の時に友人のアルベルト・グラナードとともにバイクで南米をまわる旅を経験する。ゲバラは貧しく、理不尽な体制に苛まれる南米社会で生きる人々の現実を思い知らされる。

この旅がゲバラを革命家のへと導いたと言ってよい。

2015年7月20日にアメリカとキューバ相互に大使館が再び開設され、1961年に断交して以来54年ぶりに国交の正常化が実現した。・・とのニュースは記憶に新しい。

ここから私の体験談を話そう。私自身も日常のアシとしてオートバイに跨る学生時代を過ごした。1985年と言えばバブル時代で、学生であっても中型のオートバイを所有しているのが当たり前、週末毎にドライブを楽しむ学生も普通にいた時代であった。

私が経験したオートバイ旅は「福岡→北海道一周」(卒業旅行)「福岡→フェリー→沖縄」(夏休み)「福岡→インチョン空港→LA→アメリカ大陸横断→NY」(9.11から10年後のアメリカ見聞)思い出すと、どの旅も独り旅だった。

親元を離れ、縁者もいない土地へ独りで旅に出る。北海道も沖縄も日頃私が生活している福岡に比べれば偏狭な土地で、自然が豊かと言えばきこえはいいが「演習地の為立入禁止」の場所は沢山あるし「北方領土の返還スローガン」は嫌でも目に飛び込んでくる。「アメリカ軍の基地」は高い柵が張り巡らされ当然立ち入れない。それなりにカルチャーショックを受けるのだった。

精神分析の知識を得た後に、自分の「アメリカ大陸横断の旅」を振り返ってこう意味付けた。「無記名の自分になる旅」。

アメリカの砂漠地帯を独りで走る。360度何もない。「ここは火星か?」と見まごうばかり。ただただ自分とオートバイがあるだけ。目前に見えるのは、荒涼とした大地のみ。自分の他には、誰一人いない。そう言う環境に身を置くと、こう言う気分になる。ただ単に自分が存在するだけ。誰から生まれたのでもない。なんの宗教をしているでもない。どこの国に生まれたのでもない。肌の色が濃いとか薄いとか、そんなものは単なる相対的な基準で、今、ここに独りでいるこの瞬間、なんの意味もない。

ただ単に自分がいる。無記名の自分がいるのだ。

この瞬間、今までの自分は死んだ。そして、今までの自分とは無関係な自分が誕生する。そう、生まれ変わるのだ。これからは、自分で自分を名付け、意味付けする。こういう心の作用を精神分析の言葉で「投企(とうき)」と言う。

日本にも古くからこういう諺がある「かわいい子には旅をさせよ」。

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