ラカン精神科学研究所 福岡

福岡の精神分析家 進志崇献 が精神分析的視点で綴っています。人はコンプレックス(無意識)に支配されています。

臨死体験 虹の松原 単独事故 とのマイケル・J・フォックスの精神分析的考察(File.020)

こんにちは、精神分析家 進志崇献@福岡です。

貴方は「死にそうになった体験」はありますか?

進志崇献(しんしそうけん):lacan.msl.f@gmail.com

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自分の事故体験を書き留めておこうと思う。なにぶん古い話で心身ともに受けた衝撃が激しく記憶が綾ふやな点があるのはご容赦願いたい。

今から18年前、1998年(平成10年)06月20日夜の事、私は長崎方面から福岡方面に自家用車で移動していた。佐賀県唐津市の虹の松原を通過していた時に急に眠気がさして居眠り運転状態のまま道路左側の松の木に車体の左を引っ掛けるように衝突。車体はその場で180度反転し、事故後、気が付いた時は、長崎方面を向いていた。多分、衝突速度は50~60キロ/h位だったのでなかろうか?

衝突直前に顔を上げてブレーキを踏もうとした記憶はあるのだが時既に遅し、衝突直後の景色は不思議と覚えていて、ラジエターから水が吹き上がり、フロントガラスにヒビが走っていくところまでは記憶がある。

事故後、気がついて、車外に出ようとしたのだが、ドアが開かない。力まかせに押すと何とか脱出スペース分があいた。「あんた!大丈夫ね?同乗者はおらんと?」多分、後続車の方だろうか?心配して助けに来てくれた。頭を振りながら「一人です。大丈夫です」と答えたものの、しこたま胸部を圧迫していてうまく呼吸ができない。事故車の側で四つん這いになって「ハァハァ」と呼吸をしていた。

落ち着いてきてクルマの状態をチェックすると、タイヤは全てパンク。前後のバンパーは吹っ飛び、フロントガラスはネジれた様に破損。一見して車体の左側が大きく歪んでいた。素人が見ても廃車状態で有ることは一目瞭然。

呼吸が苦しい以外は体へのダメージはない・・様なのだが、念のため救急車で唐津日赤病院へ。救急車の車内ではなぜか母ではなく妹の顔が浮かび、胸にメスが入れられて大量に出血するシーンばかりが頭に浮かんだ。

レントゲンチェックも問題なし。全身打撲で、チェックできた外傷は両足の踝(くるぶし)のところのかすり傷。シートベルトの圧迫よる脇腹辺りの内出血。・・くらい。3、4日間、首に寝違えた様な感覚があったが、鞭打ち症にはならなかった。

唐津日赤病院の看護師さんの言葉を今でも覚えている「今夜はワールドカップの日本の試合があってるから急患はこないいわよね・・と話していたら貴方が担ぎ込まれてのよ。」私が単独事故をおこしたのは、1998年、FIFAワールドカップ フランス大会開催中の06月20日、現地時間14:30(日本時間21:30~)の日本-クロアチア戦の最中に事故を起こしたのである。日本チームの監督は岡田武史氏で世間では「おかちゃんブーム」が巻き起こっていた。

事故後、事故を起こした場所(単独事故の多発場所らしい)を知っている人からは「あそこは慰霊碑の近くやけん(あの世から)呼ばれたとよ」と真顔で話す人がいたが、後々よく考えると、虹の松原は玄海国定公園の一部であり、街灯が設置されておらず暗い。防風林としての松林が密集しており、防音効果を発揮し急に静かになった様に感じる。つまり、暗い、静か・・が睡眠導入の環境を揃えてしまい結果、ドライバーが居眠り運転をしてしまうのでは?と自分は解釈している。

ここから精神分析的語り

もし、シートベルトをしてなかったら、ハンドルで胸部を痛打したか、最悪、フロントガラスを突き破って車外に放り出されて単独死亡事故になっていた筈。事故後のクルマの状態をみればとてもかすり傷で終わった様な事故ではなかった。

事故を起こした時、私は35歳であった。当時、精神分析的知識を持っていなかったのだが、さすがにこれだけの心的ダメージを受けると、日頃の自分の有様を省みる機会となった。他人様を巻き込む事故にならなかったのが唯一の救いで、その後、興味の対象、趣味嗜好も変わったし、人間関係も変わったし、家族関係の変わった。長らく自分を苦しめた持病が完治し再発する事はなかった。住宅ローンの残債も4年後には完済した。

精神分析的知識を有した今、18年前の自分自身の事故体験は「生まれ変わりの儀式」であったと言う意味付けができる。

自分の場合は、無意識がこの様な派手な生まれ変わりの儀式を演出した形になったが、たまたまシートベルトしていてそうなっただけで、シートベルトをしていなかったらその場で人生終了となっていた筈だ。

逆を言えば、この様な「生まれ変わりの儀式」なんて施さなくても、きちんと精神分析を学んだセラビストと対話療法に取り組む事によって、自分の人生の軌道を修正し、生まれ変わったかのような体験をする事は可能なのである。

大ヒット映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のマイケル・J・フォックスの自伝「ラッキーマン (ソフトバンク文庫) 」を読んで見るとよい。マイケル・J・フォックスは、一躍、ハリウッドのスターダムに上り詰めるものの、30歳で若年性パーキンソン病に掛かり、アルコール中毒状態だった彼が、妻の勧めで、セラピストのジョイスのセラピーで蘇生する様子が綴られています。

参考:月刊 精神分析 2010年09月号 マイケル・J・フォックス と セラピー
http://agency-inc.com/michael/

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